オゾンが新型コロナウイルスを不活化に成功

新型コロナウイルス不活化

令和2年8月26日、藤田医科大学の研究グループにより、人体に安全な低濃度オゾンガスにより、新型コロナウイルスを不活化できる事実を世界で初めて発見する

※ 下記記載事項は、令和2年8月26日、藤田医科大学のプレリリースで発表された記事を抜粋しております。

◆ 概要

藤田医科大学の村田貴之教授の研究グループが、低濃度(0.05または0.1ppm)のオゾンガスでも新型コロナウイルスに対して除染効果がある事を、世界に先駆けて実験的に明らかにされました。
この発見により、医療施設や公共交通機関など人が集まる場所でも常時、人体に許容される濃度でオゾン発生器(低濃度かつ適切な濃度管理が維持できる機器)による新型コロナウイルス感染防護のための使用が可能であると発表。
感染拡大の抑制・予防に向けての基礎的なエビデンスになると考えていると発表している。

◆ 実験方法と材料

  1. 新型コロナウイルスのウイルス液をステンレスの担体に付着、乾燥させ、アクリル製の気密容器に納めます。気密容器内には、オゾンガス発生装置、オゾンガス濃度測定装置、温度計、湿度計を入れており、システムによって0.05または0.1ppmで予め定めた時間までウイルスが付着した担体をオゾンガス処理。オゾンの暴露量は、濃度(ppm)と時間(分)の積算であるCT値を基準とする。
  2. 処理が終了したら、ステンレスに付着したウイルスを培養液で縣濁、回収。さらに回収したウイルス懸濁液を適宜希釈してVeroE6/TMPRSS2細胞に感染させ、tissue culture infectious dose 50(TCID50)という指標を算出。TCID50は感染性ウイルス量の指標。同じ条件で2つあるいは3つの独立した試行を行い、平均値をとる。
  • VeroE6/TMPRSS2細胞は、Japanese Collection of Research Bioresources Cell Bank(JCRB)より入手。ウイルスは神奈川県衛生研究所より正式な手続きを経て譲渡を受けた新型コロナウイルスを、VeroE6/TMPRSS2細胞で増幅し、実験に使用。
  • 全ての実験は、藤田医科大学内に設置されたバイオセーフティーレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な封じ込め措置をとりながら行う。実験後は、全ての器具、試薬を高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)により完全に滅菌。

※ 上記記事は藤田医科大学プレリリース記事より抜粋してあります。

湿度80%では、日本の作業環境基準であるオゾンガス0.1ppm処理でもCT60(10時間後)で4.6%までウイルスの感染性が低減。
より厳しいアメリカ食品医薬品局の基準であるオゾンガス0.05ppm処理で5.7%までウイルスの感染性が減少。 
湿度が55%では、オゾンガスによる除染効果が減弱したが、オゾンガス0.1ppm処理では、CT24(4時間後)で53%まで感染性が半減。
※日本産業衛生学会は、作業環境基準としてのオゾン許容濃度を0.1ppm(労働者が1日8時間、週40時間浴びた場合の平均曝露濃度)と勧告されている。

◆ 総括

人体に無害とされる濃度のオゾンガスであっても、新型コロナウイルスの感染性を抑制する効果があることが、実験によって証明されました。特に湿度の高い条件では効果が高いことも明らかになり、湿度の高い部屋において、人がいる環境であっても継続的に低濃度オゾンガスを処理することで、新型コロナウイルスの伝播を低減できる可能性があることを示唆する世界初の基礎研究となっております。

令和2年5月14日 奈良県立医科大学とMBTコンソーシアムの研究グループが世界初オゾンによる新型コロナウイルス不活化を確認。

※ 下記記載事項は、令和 2年 5月 14日 奈良県立医科大学の報道関係に配布された資料から抜粋しております。

◆ 概要

奈良県立医科大学(微生物感染症学 矢野寿一教授、感染症センター 笠原敬センター長)とMBTコ ンソーシアム(感染症部会会員企業:クオール株式会社、三友商事株式会社、株式会社タムラテコ)の 研究グループは世界で初めてオゾンガス曝露による新型コロナウイルスの不活化を確認しました。また、その 不活化の条件を実験的に明示することにより、実用性を学問的に示しました。

◆背景

診察室や集会場等においては、感染拡大防止のため使用後は手作業によるアルコール拭き等で除菌を 行っており、労力と時間がかかっていました。
この課題を解決する手段の一つとして、オゾンガスによる除菌が提唱されていましたが、その医学的エビデン スはありませんでした。
この度、奈良県立医科大学を中心とする研究グループはオゾンガス曝露による新型コロナウイルスの不活 化実験を行い、オゾンにより、新型コロナウイルスが不活化されること、ならびに、オゾンの濃度と曝露時間の 条件とオゾンの不活化の関係について実験的に明らかにしましたので報告します。

◆ 実験内容

新型コロナウイルス細胞株を培養し、安全キャビネット内に設置した耐オゾン気密ボックス(アクリル製)内 に、ステンレスプレートを設置し、実験対象の新型コロナウイルスを塗布します。
耐オゾン気密ボックス(アクリル製)内に設置したオゾナイザー(PMDA認証の医療機器:オゾン発生 器)を稼働させて、耐オゾン気密ボックス内のオゾン濃度を1.0~6.0ppmに制御し維持させます。
オゾンの曝露量はCT値で設定します。(厚労省PMDAによる医療機器認証の実証実験値であるC T値330や、総務省消防局による救急隊オゾン除染運用値であるCT値60を使用。)
曝露後ウイルスを細胞に接種し、ウイルスが細胞に感染しているかを判定しウイルスの量を算出します。 この実験は、本学がバイオセーフティーレベル3の実験室を保有し、ウイルスの培養技術を保有しているので 可能となりました。

1.CT値330(オゾン濃度6ppmで55分曝露)では、1/1,000~1/10,000まで不活化。 2.CT値 60(オゾン濃度1ppmで60分曝露)では、1/10~1/100まで不活化。

◆ 研究結果

1.CT値330(オゾン濃度6ppmで55分曝露)では、1/1,000~1/10,000まで不活化。
2.CT値 60(オゾン濃度1ppmで60分曝露)では、1/10~1/100まで不活化。
※下記画像は、実験装置

◆ まとめ

今回の研究では、オゾンにより最大1/10,000まで不活化することを確認しました。 これは、オゾンの実用的な条件下で、新型コロナウイルスを不活化できることを示しています。

effect
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